ローマは一日にしてならない。
歴史を重ねたものを説明する時、この有名な言葉が用いられる。
ランを栽培した時、この言葉は、まさに至言であることに納得する。
ラン、特にランの育種をしたとき、
この言葉は・・・非常にこころに響き、ゴールの見えない遠さにたじろぐことになる。
なるほど・・・・・。
サンダースリスト。
リストに足跡を残す90%以上の人は生涯に1つ、2つの交配を記録して世を去っている。
夢の継承の記録が・・・サンダースリスト。
原種栽培では・・・リストに足跡を残すことは出来ない。
世界の秘境にも・・・・未発見のランが多くはなくなっている。
新種のラン発見で足跡を残すのは・・・偶然と幸運を期待するよりない。
育種なら・・・・・
ランの育種を目標にしてラン栽培、ラン業を行い、オリジナルのコレクションを手にしたいと・・・
そういう考えを持った時、この言葉ほど身に染みるものはない。
育種ほどでないにしても・・・
他人が輸入したり、作り出したものを・・・・あれこれカネで集めコレクションするのも、
ある程度の困難さを伴うが・・・・売りに出されたランでコレクションするのは、
カネと行動力があれば・・・どうにかカタがつく。
それでも・・・時間とカネと情熱が必要なのはいうまでもない。
ラン愛好者のランコレクションは、ほとんどこのレベルのもの。
このレベルから、カネで買うことの出来ないランをコレクションしようとすると、
途端に・・・ローマは一日にして成らない。
この言葉あまりにも重い。
だから、ラン展はコンテストだから・・・栽培賞である。
こういうものでも、ランは生き物だから、博物館、美術館のように収蔵庫で保存、保管できないから、
それらと比べれば・・・相当に難しい。
ランは生育が遅いから、なかなか簡単なようで・・・・栽培賞を手にする道は遠い。
だからこそ・・・ラン展に出したくもなる。
アレコレやって、それから自分の花、ランを創りたいとする人多く居るが、
ほとんどの場合、道半ばにして・・・。
ほとんどラン作りは・・・・この言葉を残して・・・RHSに登録する夢を抱いて逝く。

しかし、ランの立場に立てば・・・・
最も難しいのは、生態系を構築することだったに違いない。
ものすごい年月を要したに違いない。自生地を作り上げるには!
この生態系を簡単に破壊するのが人である。
牧場を作る。畑を作る。ダムを作る、発電所を作る・・・・。
ランが自生地で生き残るための進化の道も・・・何百万年を要した。
その果てにラン菌との共生の道を見出した。

そういうランを人間が栽培するようになったのは、洋蘭では・・・200年そこそこ。
ラン菌と共生してどうにか生き延びてきたきたランを、
無造作に掘って・・・・ラン菌の生息しないコンポストで植える。
考えてみれば・・・ローマを一日で作るようなことを、ラン界は行ってきた。
だからラン作りは難しい。
ローマは一日にして成らない・・・。
ランからみれば・・・・ランをナメテイル!
自然の法則をナメテイル!
そう言うのではないか?????
山からランを掘るというのは・・・一日でローマを破壊するに等しい行為。
プラントハンターは「狩猟民族」である。
創り上げる仕事ではない。



宇井清太もランに夢を描いてから52年過ぎた。
やっとSUGOI-neを作ることが出来た。
ローマは一日にして成らない。
この言葉を知らない人は、SUGOI-neで失敗する。













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kouza 1gm

 ローマは一日にして成らず
       

          ランの自生地の生態系は???
          ラン菌が悠久の年月をかけて構築

        新参者のランが生き延びる道を見付けるにも・・・
          悠久の年月の進化の道。

        ランの自生地の生態系。
           これを構築するのに・・・・どれ位の年月を要したのか。




        洋蘭の栽培の歴史はたかだか200年。
        この歴史は、ランの生態系無視、削除の歴史でもある。
        プラントハンターは・・・この蘭の生態系など一顧だにしない。
        珍種、新種を掘り・・・異国の需要に供給する・・・売るのが仕事。
        ラン愛好は・・・国の国力に歩調を合わせる。
        ランの先進国はイギリスであったが・・・・日本ではバブル時代に隆盛。
        デフレ15年で下降線を描く・・状態。
        経済の浮沈がラン愛好にも影響を与える。
        美の世界も、企業スポーツの世界も・・・・翻弄される。
        そういうことで、メディアが巨大な力があるというので、
        ラン展もメディアのイベント。
        そういう大きなカネと力のあるところが、メディアがランの品種を保存するためにも、
        巨大な蘭園を作るべきだと思う。
        野球の球団を持つように・・・・・。
        イベントは・・・たかだか10日前後の興行。
        そういうことではなく・・・・ランを実際栽培すれば良いのであるが。
        そうすると、本物のラン展も、本物のテレビ講座も出来ると思う。
        こういうことは
         ローマは一日にして成らない・・・ことであるが・・・一つの理想でもある。

       バブル時代に多くの企業がランに参入したが、
       現在、どの位残っている????
       ランのスローなカネ回収は、企業経営にはそぐわないこと。
       利益を出せる仕事ではない。
       だからこそ・・・絶対潰れない企業が・・・巨大な蘭園を作って欲しいものである。

      問題は人材育成であるが・・・・
      これも・・・ローマは一日にして成らない・・・・ので困難を伴うが。
      でも、日本は原子力村を作ってきた。
      メディアもものすごい情報網を構築してきた。
      そういうことを思えば・・・時間はかかるが・・・ラン栽培の管理者は育成できる。
      SUGOI-neが開発された現在、割合短時間に育成できるかも。

     育種は・・・短時間では出来ないが・・・・。
     情報では・・・植物は作れないことも事実だがー。  
     ニューオーキッドの会社もラン栽培は出来なかった!
      やはり・・・モチヤはモチヤか???
      このモチヤという言葉は・・・・ローマは一日にして成らない・・・と同義語。
      昔の人はよく言ったものである。
      今で言えば野球の選手がサッカーはやれない・・・ということか。
      そういうことで、SUGOI-neを開発したとき・・・・
      宇井清太はCymbidiumつくりだから・・・・カトレアのこと、リカステのことわからない!
      そういう評価も頂戴した。
      しかし、ラン科植物26000には絶対共通する根本、真理がある。
      それがラン菌との共生である。
      プロトコームというステージということがある。
      この根本をおさえて開発したものだから、Cymbidiumを作れる人なら、
      他のランは・・・容易に栽培出来る。
      このことを、近頃のランつくりは知らない。
      ランの先達で、Cymbidiumを作らなかった人はいない!
     Cymbidiumには
       地生ラン。
       着生ラン。
       腐生ラン・・・があるから、ランの栽培を勉強するにはCymbidiumが最適なのである。
       ランつくりをCymbidiumから入った人は、割合簡単にSUGOI-ne栽培をマスターした。
       こういう実例が照明する。
       Cymbidiumに目もくれない人も多いが・・・とんでもない勘違いである。
       環境に最も敏感に反応するのがCymbidiumである。
       特に1バルブまでの期間の苗。
       ここで感性を磨くと・・・・ほとんどのランが無造作に作れる。
       ここでいうCymbidium栽培は・・・現在の高温栽培の鉢物栽培を言うのではない!
       ヒマラヤの条件を再現した春夏秋冬の気候の変化の中での栽培である。
       モンスーン気候したでの栽培技術である。

        近頃、安直なラン栽培が流行っているようである。
        松井秀喜も引退。
        何万回の・・・素振りを・・・したのであろうか。
        ローマは一日にして成らない!
        SUGOI-neの試作???
        1,2回植えて・・・・ダメ!
        そういう人が・・・今、ランを愛好している。
        随分とランが・・・簡単で安直な植物に成ったようである。
        これはランだけでなく、農業が・・・・見下されているのと同じ思想から生まれているのではないか?
        植物を育てるという意味では、ランも農業の作物も同じだからである。
        この講座を読んでいる人が解かると思うが、ラン栽培の技術、肥料、設備の知見、知識は、
        ほとんど農業からの移転したものである。
        ラン界が独自に研究開発したものは極めて少ない。
        植物分類学は・・・・違いを考察するもの。
        ラン栽培学は・・・・植物の共通点からより良く生育することを考察するもの。
        全く観点が異なるものである。
        植物栽培には、現場での実学が必要になる。
        手を汚して会得しなければならないものがほとんどである。
        知識より知恵、感性の問題である。
        感性は一朝一夕で磨けるものではない!
        感性の磨いている人は、SUGOI-neで植えると、翌日に、その変化を見抜く。
        スゴイ・・・!!
        この感性こそ・・・・ローマは一日にして成らない・・・ことなのである。
        松井秀喜もイチローも・・・・・小学生の時から・・・何万回の素振りで磨いた。
        ランを愛好して、100鉢、1000鉢栽培では、ほとんど磨くことが出来ない人が多い。
        フラスコ出しも・・・・・
        宇井清太は約1000万本の根巻き・・・メリクロン苗育成。
        一日1000本の苗を根巻きしないと一人前。
        一時間120本。 1分間に2本のペース。
        指先の感性。
        指に包帯を巻く時の固さを・・・・適確に揃えることが絶対の技術。
        感性というのは、こういう仕事をして得るもの。
         育種も、花の審査も・・・同じ。
        この感性は・・・人から教わって得られるものでないから始末が悪い。
        ランのベテラン、プロでもSUGOI-neを使いこなせない人も・・・意外と多い。
        ランの商売のプロは・・・商売の感性を磨いている人なのかもしれない。
        SUGOI-ne栽培する場合は、感性があれば・・・・無造作にできる!
        SUGOI-neはそういうコンポストである。
        感性とランの周辺知識と栽培の知恵。
        これをもたない人が我流で使うと・・・・代失敗する。
        これまでの知識、技術の範疇のコンポストではないからである。
        逆に・・・変な知識、技術を持たない人が大成功する。
        マニュアル通りした人が大成功する。
        ラン愛好家は・・・自分の技術、知識が一番だと思っている人がいる。
        こういう人は、ラン菌削除の栽培法を永年・・・・ローマは一日にして成らない・・・ということで、
        水ゴケ、バーク、軽石などでの栽培技術を研鑚、磨いてきた。
        この技術を・・簡単には捨てられない。
        やがて・・・時代遅れになるのが解かっていながら・・・・
        ランの研究家も、ラン愛好家も・・・・ランの花を観るがランの気持ちを、根を、
        根本を観てこなかった!
        SUGOI-neは、ランの気持ちを、ランの根元を観て、見て、診て、看て開発したもの。
        本当に大切なことは、目に見えないところに潜んでいる。
        花が丸い、細い、大きい、小さい、色彩などは・・・氷山の一角に過ぎないもの。
        ランのランたるものは「根」にある。
        ラン図鑑の盲点である!
        花の写真は・・・・氷山の一角を写した物に過ぎない。
        人には役割という天が与えた仕事があるのであるが・・・・・
        宇井清太の役割は・・・・自問自答してきた。
        この世になかった新しい物を創ることであると思う。
        そういうことで・・・メリクロンも、育種も、暖房機も、SUGOI-neも、イソギク緑化も、
        行なってきた・・・。
        時代から10年、20年、30年早いこと。
        このラン菌による炭素循環栽培法も・・・・そういう理論が含んでいる。
        カロリーの含んでいるコンポスト。
        光合成の糖不足を補完するコンポスト。
        
         
        この講座を見ている人は、
        ローマは一日にして成らない・・・この格言を理解して欲しい。

        

     ランで独自の道を歩むのは難しい。
     スローライフのラン。
     ラン界が作り上げた・・・一種独特なラン文化、ラン村の思考、栽培技術。
     この二つも・・・ローマは一日に成らない・・・この言葉当てはまるからである。
     この歩調と合わせて歩まなければ・・・・始まらないからである。
     工業製品を作るようなわけにはいかないからである。
     美しい花を創るにも・・・工業製品、絵を描くようなわけには行かない。
     そこに遺伝子が介在するからである。優れた交配親を持たなければなんともならない。
     ランの世界は・・・どこをとっても・・・一日にして成らない。
     老後の楽しみでは・・・ラン展で賞を手にすることが残されている程度。
     

     宇井清太のラン世界もいつの間にか52年になってしまった。
     20歳の頃からランの育種家になることを夢に描いてきたが・・・。
     メリクロンしたり、切花したり・・・紆余曲折。
     最後にたどり着いたのが世界唯一の門外不出のオリジナルCymbidiumでのラン展。
     Cymbidium12000品種。
     門外不出というのは・・・・厳しい。売ってはならないからである。
     株を売れば・・・他所にもあることになる!
     そして、たどり着いたのがラン栽培の悩みを解決する究極のコンポストSUGOI-neの開発。
     どうにか生きているうちに間に合った。
     独自のことをやるのは孤独との戦いである。
     仲良し倶楽部、仲良し村で・・・ワイワイやるラン作りもあるかもしれない。
     赤信号・・・みんなで渡ればの・・ラン作りもあるかもしれない。
     でも・・・ランの未来を思えば・・・・新たなランを、新たな発明をしなければならない。
     原種そのものの栽培、愛好ではランの未来を創れないからである。
     iPS細胞の新発明が・・・日本の閉塞間を打ち破った。
     そういうことであるが、iPS細胞も・・・ローマは一日にして成らなかった。
     
     SUGOI-ne。
     これを普及するにも・・・・一日にして成らない。
     しかし、21世紀のラン栽培の標準コンポストは・・・・必ずSUGOI-neになる!
     自然の法則に合致したものだからである。
     こういう革命的なものでも・・・普及には年月を要する。
     宇井清太・・・長生きする必要があるのかもしれない。
     あと30年・・・・
     その時、宇井清太は100歳か!
     ローマは一日にして成らない!
      30年後の日本のラン界はどんな世界になっているのだろうか・・・。